ご近所にある白鳥保育園様とは、ありがたいことに畑の耕すのをお手伝いさせて貰ったり、人形劇の観劇に招いていただけるなどの交流を持たせて頂いています。
昨年の12月。嬉しいことに、白鳥保育園様から「おじいちゃんたち(利用者)に、園児のお遊戯会の練習成果を見てほしい」と言っていただけました。
利用者様が住む地域の多くは、子供が少なくなっています。お孫さん、ひ孫さんも遠くに住んでいたりして、子供に会う機会がほとんどない方もいます。それだけに去年の練習披露の時でも、利用者様は喜んで笑顔で見ていました。
そして今年また、白鳥保育園様から、再びお遊戯会の演目を見て欲しいとのお話が!
子供たちの演目は去年よりもパワーアップ!なんと三演目になり、それぞれ違う曲、違うダンスに。
色々な衣装に身を包んだ元気な子供たちの動きには、「かわいい」と笑い。
チアでの応援のダンスには、「元気がいい」と口々に褒めて。
浴衣姿で和傘を使った踊りには体を揺らして楽しんで。
どのダンスを見ても、利用者が笑顔で異口同音に話すのは「もう見る機会がないから嬉しい、元気になる」との言葉。人によっては涙を浮かべていることも。
それだけでも、一段とありがたいのですが・・・さらに嬉しいことがもう一つ。
普段ご自身から「これがしたい」と訴えられることがない利用者様の1人が、「子供たちにピアノを弾いてあげたい」と言ってくれたのです!
利用者様はそれぞれ、長い人生の中で色々なことをされてきました。けれど体が動かなくなり、できないことが増えていくにつれ、「もう何もできない」という気持ちになっていきます。そうなると、得意だったことも・・・スタッフが、昔何かしてましたか、と聞いても「何もしていない」と話されてしまうのです。
ですが、かつてしていたこと。できていたこと。それが無くなるわけじゃありません。昔ピアノを弾いていた人、竹細工をしていた人、踊りを踊っていた人もいます。その人たちが今回の子供達の姿を見て、「弾いてあげたい、教えてあげたい」と口にしている。
スタッフではなかなか引き出せないところもグイグイ引き出してくれる子供達。結ばせていただいた絆に感謝をしつつ、保育園からお預かりしていたタオルで作った雑巾をお渡しさせていただきました。
この雑巾は保育園で使って貰うのですが・・・そのことを知って、「じゃあもっと(雑巾を)作らんとね!」とやる気みなぎる利用者も。
スタッフは「どうやったらやる気を引き出せるかな」と悩みますが・・・やる気を引き出す達人たちにはこれっぽっちも敵いませんね。
来年は子供たちから貰うだけじゃなく、スタッフも何か一芸を披露しなければ。