今日の話は、皆さんが思い描いているケアマネジャーのイメージとは
”えっ?!”なんて思われるかもしれないお話です。
1年前に癌を患い治療をするかしないかご家族の中で意見が別れ
最終的には利用者様 N様が
「孫が受験をする!だからそれまでは死ぬことなんてできない!治療をする!」と決められ
入院での治療を終えられて担当することになりました。
介護する場所 地元ではなく娘様宅
慣れない場所、初めての介護、進んでいくであろう病状
ご家族様にとって不安いっぱいでのスタート♪と思いますよね。
違いました!!!!
N様はご自宅に帰ってこられる前にケアマネジャーである私に
1、リハビリをして元の体にすること
2、娘様方に迷惑をかけない
3、K市に帰ること
4、娘に料理を伝えたい
と意向を伝えてくださいました。
チームに伝えると
デイサービスではT大学を受験するお孫様のためにメッセージ入りのお守り作りが始まり
リハビリを頑張られるN様
訪問看護では料理教室が始まり
で、ケアマネの私はと言いますと応援し味見係(^◇^;)
秋には、お孫様の受験まえにお守りは出来上がりお渡しすることができ
無事! 難関大学合格の報告も受けられ
デイサービスでは満面の笑みで報告してくださいました。
とても順調に見えていたのですが・・・・・神様って本当にいるのでしょうか?
病気は待ってくれませんでした。
眠る日が増えてくる、食事が通らない、むせこんでしまう
筋力も落ちてくる 体力も落ちてくる、体のピクつきも増えてくる
言葉も出にくくなる。。。。。
どんなにしんどく、苦しくても母として、妻として、祖母として弱音を吐くことなく
ご家族を一番に考え 気遣われるN様
1年にも及ぶ自宅を離れ、娘様宅での介護はご家族様にとって
疲労が蓄積していました。
K市に帰るか・・・
治療はどうするか・・・
とても苦しい どうすることが良いのか・・・
悩む数ヶ月、そんな矢先に
5月18日 肺炎を併発 救急搬送 そのまま入院
コロナウイルス感染症の影響で面会は制限
入院をする前から検討していたK市の病院へご家族様は転院を決意
娘様より転院になる連絡をいただき
その時に「もう一度 家族で一緒に過ごしたい」と
この言葉にスイッチ!オン!
K病院へ連絡 ご希望を伝え医師へ確認
いやあ・・・無理でしょう・・・と
「いえいえ大丈夫です!」
「移動の際は訪問看護師が同乗できます!」
「自宅では看護師が待機します!」
「今、ここで一緒に過ごす時間を取れなかったらご家族様は後悔してしまわれます!」
「どうか許可をください!」
と大丈夫って言っているケアマネ本人が一番不安・・・・・
だけれどもとってもとっても私たちにとって大切にしていることなんです。
なんども何度も病院と連絡を取り合い、ご家族様とも打ち合わせを繰り返し
6月5日 無事にご自宅へ2時間だけの退院がかないました。
病院から出てこられたN様はご自宅におられた時のまま
声をかけるとうなづかれ
移動中はずっとご主人が手を握られ
「今どこだよ」「あん時はこうだったよね」と話されることに対し
ポツポツとでしたが言葉を返されていました。
ご自宅に到着し、私たちに「お茶を出しなさい」と娘様に伝えられ
飲まないと「お茶を飲みなさい」といつものN様
お孫様や娘様ともテレビ電話
「ばあちゃん ばあちゃんが僕たちに
たくさんの愛情をくれたように僕も
僕の子供達にたくさんハグするからね。
ちゃんと受け継ぐからね」
なんども何度も携帯の液晶を撫でられておられました。
そんなN様へ
菅田将暉の「虹」の音楽をバックにデイサービスやネクスト、N様の想いを動画を作成
(機械が苦手な私をみかねて代表が作ってくださいました)
デイサービスは思い出の色紙
訪問看護は本当はN様が作るはずであった3人の娘様のイメージカラーのハーバリウムのペン
をN様自らプレゼント♬
最後はご家族様 全員で手を取り合い
お一人お一人がN様への想いを伝えられました。
「ありがとう!お母さん」
「大事に思っているからね」
「おいと結婚して良かったどが(o´罒`o) 」
ご家族の絆 温かくとても幸せになる時間でした。
いつも考えます。
これは本当に良かったのかと・・・・
介護や支援に答えはありません。
しかし、
ご利用者様やご家族様の想いを大切に
1日1日を大切に、その時間を大切に
それをチームでどう実現していくか考える
これがガーデン 居宅が大事にしていることの一つです。
ある日のケアマネジャーの1日でした♬
*映像・写真の掲載については、本人・ご家族に了承を頂いております。