皆さんは、「懐かしの味」や「あの時ここに行っていたな」という思い出はありますか?
デイに来ている高齢者の方々には、たくさんの思い出があります。ですが、車もなく、なかなか歩く体力もない・・・思い出が色褪せたままになっていました。
その思い出を、もう一度鮮やかに蘇らせたい。そのため向かったのは・・・
曽於市大隅町岩川にある、レストランおおすみ。
今回のラーメンツアーの目的は昔ながらの名物・ちゃんぽんです!
レストランの近所には家畜市場があります。そこは、牛や馬のセリをする場所。末吉では昔、セリに関わる人がたくさんいました。今回一緒に行ったU様もその1人。
「セリの帰りによく行っていたよ。高く売れた日は嬉しかったよ。お方(妻)と一緒に行ってね」と話してくださったU様。
ご近所に住まわれていて、亡き奥様とよく行っていたと言われるT様。
道中は「この道は、お茶の芽がよく出ているね。もうじゃがいもが植えてある。スイカもあるね」
「昔、よく通っていたな」と話をされ、こちらにも楽しみにしている様子が伝わってきました。
レストランに着くと、車を降り、周りを見渡し、「おー、懐かしいな。かわっとらんな!」と、いそいそと勝手知ったる店の中へ。。。
メニューを見てすぐ「俺は小ちゃんぽんと、おにぎり」「小ちゃんぽん」!
その目は、昔を思い出しているような面影がチラリ。
まるで、奥様と来た時には「俺はこれ」と言っていたのかなと想像できそうな😄
子牛の競の帰りに、ホッと一息ついき、奥様と一緒に昼食を食べていたんだろうな😄
ちゃんぽんがくるや否や、それまでの思い出話が一変、もう食べるのに大夢中!
無言ですすり、あっという間に食べ終えてしまいました。
食べている間のまっすぐな瞳。もしかしたら、忙しかった頃や・・・奥様との穏やかな時間を思い出して、あの時の昔の自分に戻っていたのかもしれません。
高齢になると、諦めることが増え、
「車があれば行ける場所」「歩ければいける場所」を諦めてしまい、
「どうせいけないからね」と思うことも多くなっています。
ちゃんぽん一つ、それだけのことでも、昔の記憶や思いが蘇ったのかもしれません。
利用者様の生き生きとした姿を見せてほしい!見たい!
そのためにこれからも、ご利用者様が生き生きとできるような仕掛けを作っていきたいです!